TOTO(福岡県北九州市)は、コロナ禍における病院内の衛生意識・行動について調査を実施し、その結果を発表した。
コロナ禍に入院経験がある人を対象に、病院の衛生面に対する意識を尋ねたところ、68%が「意識が高まった」と回答。病棟において衛生面で気になる場所を聞いたところ「共用部のトイレ」(34%)との回答が最も多く、以下、「シャワー室」、「共用部の洗面所」(ともに20%)と、水まわりが続いた。
共用部のトイレで困ったこととしては「他の患者と同じトイレを使うのに抵抗があった」(23%)が最も多く、「便ふた・便座を触りたくなかった」(18%)、「大便器の洗浄レバー・ボタンを触りたくなかった」(14%)と続いた。
洗面・手洗いの利用で困ったことを聞いたところ「水はねや水たまりが気になった」(19%)が最も多かった。洗面・手洗いにおいて、衛生面で必要だと思った設備・配慮としては「ペーパータオル」(30%)、「アルコール消毒液」(28%)といった基本的なものに続き、「自動水栓」(26%)、「水はねは水たまりが少ない洗面・手洗い器」(23%)、「汚れがつきにくい洗面・手洗い器」(18%)、「自動水石けん供給栓」(17%)などが挙げられた。
病棟において衛生面で必要だと思った設備・配慮としては「手で触れずに開閉できる出入口ドア」(25%)、「センサーに手をかざして水を流す便器」(24%)、「センサーに手をかざして開閉する便ふた」(22%)、「人体を感知して自動で水を流す便器」(21%)、「抗菌・抗ウイルス効果のある壁材・床材」(20%)の5項目が20%を超えた。
病院・クリニックに勤務する看護師を対象に、新型コロナウイルス感染症の流行前後で手洗いに対する意識に変化があったか尋ねたところ、7割以上が「変わった」と回答した。「以前と変わらない」人の理由としては、「昔から習慣となっている」、「もともと重要性を把握している」などが挙げられた。
コロナ禍で、勤務外も含めて手洗いの回数が増えたか尋ねたところ、7割以上が「増えた」と回答。手洗い行動の変化としては「流水で洗う時間を延ばした」(44%)が最も多く、次いで「自動水栓を選んで使うようにした」(31%)となった。
現在使用している手洗い器について、不満に感じることとしては「水はねしやすい」(44%)との回答が最多。「自動水栓でない」(38%)、「数が不足している」(27%)と続いた。
自宅療養を経験した人を対象に、自宅で衛生面が心配だった場所を聞いたところ「トイレ」(69%)と答えた人が最も多かった。以下、「浴室」(54%)、「洗面所」(44%)と、水まわりが続いた。自宅で清掃・消毒作業が大変だった場所を聞いたところ、「トイレ」(48%)、「浴室」(36%)、「洗面所」(29%)と、こちらも水まわりが上位になった。
回答者数は、看護師が911人、入院経験者が400人、自宅療養経験者が100人。
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