国土交通省は4月1日、良質な住宅ストックが市場で適正に評価され、住宅ストックの維持・向上が適切に図られる市場環境の整備に取り組む事業者等を支援する「住宅ストック維持・向上促進事業」(良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業)の事業者の公募を開始した。住宅ストックの維持向上・評価・流通・金融等の一体的な仕組みの開発・普及等に対して支援する。対象事業は次の3種類。
■良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業
長期優良住宅や住宅性能表示、瑕疵保険、インスペクション、「安心R住宅」制度、住宅履歴等の各種制度を活用し、住宅ストックの維持向上・評価・流通・金融等の一体的な仕組みの開発・普及等に対して支援する
■住宅ストックの相談体制整備事業
既存住宅やリフォームに対する消費者の不安解消のため、住宅に係る紛争解決や、災害時の住宅の補修や再建等、相談体制整備等を行う事業を支援する
■住宅ストックの担い手支援事業
住宅リフォーム事業者団体、安心R住宅登録団体、既存住宅状況調査技術者講習機関等の人材育成や制度普及等を支援する事業に対して支援する
募集は「先導型事業」(先導性の高い新たな金融・流通商品等の仕組みの開発、事業実施に向けた協議会等の体制整備や当該仕組みを普及させるための周知・開発した仕組みを利用した性能維持向上等)、「普及型事業」(長期優良住宅認定制度、「安心R住宅」制度、瑕疵保険制度等を活用した住宅の普及に取り組む協議会等の体制整備や周知、性能維持向上等)の2タイプに分けて行う。
また、事業主体は、提案する事業の実施に必要な主体が全て揃っている「協議会等」(民間事業者や地方公共団体が構成する協議会や一般社団法人等)として、原則として①~⑤を満たすことが必要。
①協議会等として一体的に取り組める体制が整っていること、②住宅の企画性・商品性を担う主体が参画していること、③金融機関が参画していること、④事務事業者、調査・評価事業者の実施する取り組みに協力すること、⑤(安心R住宅版のみ)特定既存住宅情報提供事業者団体等であること――など。住宅の維持管理に関わる検査事業者や住宅履歴管理業者は必ずしも協議会等への参画は必要ではないが、協力先として連携している必要がある。
応募締切は4月26日12時まで。安心R住宅版は11月30日まで。採択時期は5月下旬を目途としている。
募集要領は住宅ストック維持・向上促進事業のページに掲載している。
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