大建工業(大阪市)は、林野庁補助事業「令和3年度内装木質化等の効果実証事業」に採択された「シェアオフィスの内装木質化による生産性向上効果等の実証」について、成果報告を行った。
同実証では、オフィスにおける「内装木質化空間」と「非木質化空間」を比較し、ワーカーの作業生産性や心理・身体面に与える影響について検証を行った。東京大学大学院農学生命科学研究科教授・恒次祐子氏との共同研究として、point0(東京都千代田区)が運営する会員型コワーキングスペース「point 0 marunouchi」にて実施。
実証の結果、ワークスペースの内装木質化が、利用者が受ける心理的印象に影響を与えることが確認されたという。具体的には、木質化個室の方が非木質化個室に比べて「また使いたい」との回答が多く、利用意欲の促進が示された。また、木質化する樹種や部位によって、利用者に与える印象が異なることもわかったという。例えば、ウォールナットの木質化では“高級な”、“フォーマルな”などの印象が高く、オークの木質化では“カジュアルな”、“アイデアがわく”などの印象が高かった。さらに、ウォールナットの木質化では、だるさ感やぼやけ感などの主観的疲労感が軽減される可能性が示唆されたという。
これらは、公益財団法人日本住宅・木材技術センター(東京都江東区)主催の「内装木質化等の効果実証事業成果報告会」にて発表された。
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