住友林業(東京都千代田区)と100%子会社の米Crescent Communities(Brian NatwickCEO、ノースカロライナ州シャーロット、以下クレセント)、SFCアセットマネジメント(東京都千代田区、以下SFCAM)は3月30日、米国不動産開発私募ファンドを組成し、運用を開始したと発表した。成長著しい米国サンベルトの有力な都市圏で賃貸集合住宅4件を開発し、5年間運用する計画。全物件で環境認証を取得し、地域コミュニティとの対話を通じた開発の実施などESGに資するファンドだとしている。
住林グループは、今回のファンド組成を契機に、本格的にアセットマネジメント事業に参入する考え。
今回の物件は、コロナ禍でも高い雇用成長率・経済成長率を誇る米国サンベルトの雇用集積地や公共交通機関、飲食店などの施設に近接した立地で、総戸数約1000戸、資産規模USD5億8000万(約700億円)。LEEDやNGBSなど環境認証のほか、入居者の健康配慮に関するFitwel認証も取得するなど、ESGの観点から付加価値を高める。
さらに、近隣のステークホルダーらとアイデアを出し合い地域社会に求められる開発コンセプトを作り上げるクレセント独自のワークショップ「キャンバスセッション」を実施する。
住林グループは今後、環境配慮型のオフィスや戸建賃貸、物流施設等への展開や日米以外でのプロジェクトを対象としたファンド組成を実施。中大規模木造建築事業等の脱炭素社会に資するアセットの創出など、米国不動産事業の多様化による収益の拡大と安定化を図っていくとしている。
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