新潟県は3月30日、「新潟県自然エネルギーの島構想」をまとめた。離島の佐渡島と粟島は独立系統である一方、「エネルギー供給の大部分を火力発電所に依存」「電力系統が小さいために、再生可能エネルギーが導入しにくい」といった課題がある。その上で、再生可能エネルギー・次世代エネルギー関連の取り組みを進めるため、先導的な事業に地域を巻き込みながら官民で取り組みつつ、技術革新や国の政策動向等を踏まえて、中長期的な取り組みを実施していくための具体策を示した。
対策の方向性として、①蓄電池等調整力の拡大、②調整電源の維持と脱炭素化、③多様な拠点での太陽光利用推進、④洋上風力の導入環境整備、⑤バイオマスの環境整備――を例示。これらを踏まえ、構想実現に向けた施策を時間軸で整理し、先導事業から着実に取り組んでいくとした。
具体的には、住宅向け太陽光・蓄電池の導入を推進。第三者所有モデル(TPO)が先導し、中長期的には所有やリースも含めて導入を拡大していくとした。また、▽レンタカー・宿泊施設でのEVと充電器の導入促進、▽地域主導で地域の事業主体を立ち上げ、自立・分散型エネルギー事業を推進、▽EMSで再エネ、蓄電池、内燃力発電の最適な需給制御を実施、▽佐渡市内全域の防災・教育・観光関連の公共施設群で脱炭素の先行取り組みを実施――などの先導施策を展開するなどとしている。
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