三井不動産レジデンシャル(東京都中央区)はこのほど、すまいとくらしの脱炭素実現に向けた「カーボンニュートラルデザイン推進計画」を策定したと発表した。4月1日付けで「Life-styling × 経年優化・カーボンニュートラル推進室」を新設し、同社全事業部において計画実行に向けた取り組みを拡大・強化していく。
三井不動産グループは、2021年に脱炭素社会実現に向けグループ行動計画を策定。同社は、2030年度までに温室効果ガス排出量の40%以上削減(2019年度比)を目標に、すまいの高性能・高耐久化で省エネルギーを実現する「Reduction」、再生可能エネルギー導入促進のための仕組み作りと創エネルギー技術を採用する「Renewable energy」、入居後のくらしにおいても、ともにカーボンニュートラルを実現する仕組みやサービスを提供する「Relation」の3つの領域で多様な施策を展開。すまいとくらしの両面からカーボンニュートラルの実現を目指す。
具体的には、「デマンドレスポンス型料金メニューと実質再生可能エネルギーによる高圧一括受電」の標準採用を開始し、2022年度設計開始の首都圏分譲マンションから順次導入。電気料金を5%程度安く提供するほか、電気使用量などの見える化や省エネルギー貢献に応じた特典などで、顧客の省エネルギー行動をサポートする。
実質再生可能エネルギー100%導入のZEH分譲マンション「(仮称)港区三田一丁目計画」では、CO2排出量実質ゼロとなるカーボンニュートラル都市ガスを導入。太陽光発電とガスによるオンサイト発電でレジリエンス機能も強化する。分譲戸建シリーズ「ファインコート」では、太陽光発電の電力もマネジメントする高度HEMSとEV充電設備・燃料電池を全戸導入した「次世代ZEH+」水準の「ファインコート新百合ヶ丘グランレガシー」を企画中。また、販売活動におけるCO2排出量削減や建築時におけるCO2排出量削減にも取り組む。
環境と共生するすまいとくらしの提供は、同社の商品ブランドコンセプト「Life-styling × 経年優化」の実現に重要な要素であることから、今回の計画を策定。商品企画から建築・販売・入居後サービスまで、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速させるとしている。
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