空き家活用事業「アキサポ」を展開するジェクトワン(東京都渋谷区)と全国住み放題の定額制多拠点コリビングサービス「ADDress」を運営するアドレス(東京都千代田区)はこのほど、日本の空き家問題解決に向けて連携を開始したと発表した。
従来、ADDressへ物件登録する際は、物件オーナーとADDress間で転貸借(サブリース)契約を結ぶが、今回の連携ではジェクトワンとADDress間で転貸借契約を締結。ジェクトワンは物件オーナーとの窓口対応および物件の借上げを行い、「アキサポ」サービスによって外壁、屋根、ファサードサッシ、内部解体、電気工事、給湯器交換等のリノベーション工事と家具・家電費用を負担する。ADDressは内装工事とインテリアデザインを担当する。
これにより、オーナーはリノベーション工事や家具・家電費用を負担することなく、空き家をADDressに登録可能となる。「リノベーションしないと登録できる状態にならない」「リノベーションなどにかかる初期費用が負担できない」などの悩みを抱えるオーナーでも登録を検討できるようになるため、空き家活用のさらなる活性化につながるとしている。また、ジェクトワンがオーナー対応することで、「アキサポ」のノウハウを生かした、より地域に根差した活用方法の提案が可能となる。
3月21日には、連携第1弾としてガレージハウスをコンセプトにした「ADDress武蔵境A邸」をオープンした。三鷹市初の物件で、JR中央線「武蔵境」駅など3つの最寄り駅や、大型商業施設などが集まる好立地。また、4月には西八王子エリアに連携第2弾物件をオープン予定。両社は今後も、全国の空き家問題の解決に向け、連携継続を検討していくとしている。
ジェクトワンは、2016年から首都圏を中心に空き家を物件特性や地域のニーズに合わせてリノベーションし再生する空き家活用事業「アキサポ」を展開。2021年には同サービスの全国展開に向けて、全国の事業者とパートナー提携する「アキサポネット」を発足した。アドレスが運営する「ADDress」は、定額制で全国の家に住める多拠点コリビング(co-living)サービスで、多拠点居住を通じ全国活性化および日本中のコミュニティに新たな関係をつくるライフプラットフォームを提供する。今回、空き家を活用することで全国の空き家問題を解決したい、という共通する思いから連携を開始。空き家活用市場のさらなる活性化を目指す。
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