三菱地所レジデンス(東京都千代田区)は、病院をリノベーションした有料老人ホーム「プレザングラン京都円町」(京都市)を4月1日に開業する。病院を有料老人ホームにリノベーションする事業は、同社初の取り組みとなる。運営はケア21(大阪市)。
同物件では、解体しながら各階を貫通する配管の位置や大きさを測量し、図面を修正しながら進めるなど、難しい作業を実施した。こうしたさまざまな取り組みが評価され、京都市・みやこユニバーサルデザイン優良建築物の適合プレートを取得している。
同社は、高齢化社会を背景に、有料老人ホーム事業を拡大・注力しており、現在、首都圏で20物件を手掛けている。関西支店においても、すでに開業した1物件と同物件のほか、「プレザングラン岡本」「プレザングラン北畠」の2物件も開業予定で、増大するヘルスケアアセットのニーズに対応していく。
本物件では、リノベーションのコンセプトを「HOME×TOWN」とし、各居室を「HOME=家」、共用部分を「TOWN=街」と捉え、共用部に出かけることで暮らしに変化が感じられるようデザイン。病院施設と老人ホームは親和性が高く、動線やレイアウトは近しいものが多いため、病室を各居室とするなど、生かせる範囲でそのまま間取りを活用した。2階から4階の中央には談話コーナーとスタッフルームを設置し、入居者のコミュニティ形成を促進するほか、スタッフがすぐに駆け付けられるなど利便性が高くなっている。
エントランスホールは、ゆったりと広い空間に来訪者を出迎える受付を設置し、高級感のある迎賓空間を実現。1階に厨房と広いダイニングを設け、入居者同士が自然に交流が図れるような空間づくりを行っている。外観には従前の建物の面影を残すことで、地元住民になじみ深さを感じてもらえるように配慮した。
JR山陽本「円町」駅から徒歩8分、周辺を商業施設や自然に囲まれた利便性が高く過ごしやすい立地で、24時間・365日体制でスタッフが常駐。地域医療と連携し、24時間医療ケアが行える体制とした。敷地面積は1961m2、延床面積は3865.29m2。4階建て全80室。
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