政府は3月8日、新型コロナウイルスやウクライナ情勢、原油価格の上昇等の影響で、依然として厳しい資金繰り状況に直面している事業者が存在することや、年度末に向けて運転資金等の需要が高まることを踏まえ、中小企業・小規模事業者に対する金融の円滑化等を関係機関に要請した。
まず、岸田文雄首相、萩生田光一経済産業相、鈴木俊一財務・金融担当相等より、官民の金融機関等に対して要請。▽事業者に寄り添ったきめ細やかな支援を徹底すること、▽機械的・硬直的に判断せず、事業の特性、需要の回復や各種支援施策の実施見込み等も踏まえ、丁寧かつ親身に対応すること、▽返済期間・据置期間の長期の延長等を積極的に提案するなど、迅速かつ柔軟な対応を継続すること、▽「中小企業活性化パッケージ」に掲げられた施策も利用した、事業者の収益力改善・事業再生・再チャレンジの総合的支援に努めること――等を求めた。
関係省庁局長等から、地域活性化支援機構、中小企業基盤整備機構に対しても要請。両者が出資するファンドの運営会社や全国の中小企業再生支援協議会に対し、「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」の周知、浸透を図るとともに、これまでのノウハウを生かし、再生型私的整理手続の円滑な進行を支援するなど、「金融機関等と連携しながら、ガイドラインの活用促進に協力すること」を求めた。また、中小企業基盤整備機構に対しては、コロナ禍の影響が大きい業種(宿泊、飲食等)を重点支援するファンドの組成やファンド空白地域の解消を促進するよう努めること等を要請している。
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