「公共建築物における木材の利用促進法」が施行され、今後木造耐火建築物の需要増が見込まれるのにあわせ、吉野石膏とニチハは、木造枠組壁(ツーバイフォー)工法で1時間耐火構造をクリアする外壁仕様「タイガーモエンEX-B1」を開発し、21日に仕様を公表した。
今回の耐火構造外壁は、屋外側の被膜材に防水・防カビ性を備えた強化石膏ボード「タイガーボード・タイプZ-WR」(21ミリ厚)を2枚張ったうえで、外装材に金物施工の窯業系サイディング「モエンエクセラード」(16ミリ~21ミリ厚)で仕上げるのが特徴。
木造耐火建築物における屋外側の被覆材は、これまでALC板やケイカル板が使われてきたが、施工性の向上が求められてきた。今回採用する防水・強化石膏ボード「タイガーボード・タイプZ-WR」は、既存のALC板(35ミリ厚)より軽く、3層張りが必要なケイカル板より工程が減らせる。屋外側の被覆材に石膏ボードを採用する仕様は木造で初めて。
すでに今年4月に(財)建材試験センターでの耐火試験に合格。順調に手続きが進めば9月に国交大臣認定取得する予定。「価格的に既存仕様に十分対抗できる」として木造耐火建築物の外壁としてスタンダード化をねらう。
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