名古屋ステーション開発(名古屋市)が進める、東海道新幹線高架下の空間を利用した新たなオフィス建設プロジェクト「笹島高架下オフィスプロジェクト」で、このほど新オフィスが完成した。同プロジェクトの趣旨に賛同したスタメン(名古屋市)が本社オフィスを移転し、3月7日から新オフィスで業務を開始している。
同プロジェクトは、ささしまエリア開発の一環として行うもので、鉄道高架への影響を考慮し、軽量化と大空間の確保が両立できる木造に着目。高機能繊維と木材のハイブリット素材である帝人の「LIVELY WOOD」を採用することで、スギ集成材の3.5倍ほどの高い剛性を確保し、柱がない広いオープンスペースを実現した。主要構造材に愛知県東三河産の木材を使用し、愛知県が主管する「木の香る都市づくり事業」の採択を受けるなど、SDGsにも配慮している。2階建て・延床面積は985m2(1階:471m2、2階:514m2)。
スタメンは、事業拡大と人員増加を見据え、同プロジェクトに参画。コロナ禍でオフィスを縮小する企業が増える中にありながら、同社では「オフィスに集い、顔を合わせながら働くことで、人と組織の結びつきが強化され、その中で企業カルチャーが育まれていく」と考え、従業員がそこに集いたくなる就業環境を目指した。内装は、社員が部署やチームの垣根を超えてつながり、コミュニケーションが活性化する「場」となるよう設計。柱のない広いオープンスペースや、機能的・効率的で働きやすい執務スペース、2階のテラスなど、高架下のメリットを生かした開放的で機能的な新しいオフィス空間を創出する。
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