エヌ・シー・エヌ(東京都港区)は3月1日、住宅から中層大規模建築物まで、木構造に関する技術開発の拠点となる「木構造技術センター(Timber Structure Lab./ティンバーストラクチャーラボ)」を、埼玉県川口市に開設した。
「SE構法の追求」「すべての木構造の開発」「未来に向けた基礎研究開発」を目的とした施設で、SE構法の進化のための開発を行うだけでなく、SE構法の開発で培った技術を活用し、他社との共同開発や設計・商品開発にも協力しながら全ての木構造の開発を行っていく。また、基礎研究開発では、さまざまな仕様・条件下でのデータを蓄積し、研究機関と連携して開発を進める。
建物全体の床面積は286m2、試験スペースは143m2。試験装置は、接合部や部材の強度試験を行う「1000kN(100トン)万能試験機」、耐力壁、ラーメン構造、床、屋根の水平加力試験を行う「200kN(20トン)面内せん断試験機」、木材の基礎実験を行う「恒温恒湿器」「送風定温恒湿器」を設置する。
同社はこれまで大学等の実験施設において、SE構法の構造性能を把握するための実験を繰り返し行い、大地震など自然災害における安全性を検証してきた。今後は、同施設において、耐震性や防火性能の追求に加え、住宅規模から中層大規模木造建築までのSE構法以外の木構造についても基礎研究、応用研究、開発研究を進めていくとしている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。