アンドパッドはこのほど、同社が施主となり2020年10月から開始した「数年先に実現する設計・施工のDX」を先行して取り組む実験住宅プロジェクト「ANDPAD HOUSE」(神奈川県湯河原町)が完成したことを発表。今月17日には内覧会を開いた。
「ANDPAD HOUSE」は2階建て・延床面積164.69 m2。プロジェクトではANDPADをプロジェクト管理プラットフォームとして使用し、BIMデータだけでなくプロジェクトに関わる全ての共有可能なデータについて、工事、運営や管理に関わる数多くの人たちが、情報を受け渡したり共有したりするための環境構築を図るCDE(Common Data Environment)に取り組み、関係者全員がいつでもアクセスできる状態を実現。
会議は全てリモートで行い、移動時間の削減とともに、週1回の定例会議に関係者全員が参加し、意思決定のスピードもアップした。その他ロボットやMRグラスなどを使った遠隔臨場にも取り組み、その結果、合計300時間以上の移動時間が削減された。
施工者である長谷萬(東京都江東区)が基本計画段階からプロジェクトに参画することで、施工・製造の効率化を図るECI(Early Contractor Involvement)の形式を採用し、実施設計から作図を開始することで、1.5ヶ月の短縮に成功した。
ウッドショックの影響で、見積もりでは追加で1.5ヶ月の工期延長が余儀なくされるところだったが、迅速に部材変更の対応をしたことで、延長せずに工事を実施することで、合計3ヶ月以上の工期短縮を実現したという。
3月25日午後4時からはオンラインで「ANDAPD HOUSE」の1年間のプロジェクトの検証結果を詳細に紹介する報告会も開催する。「遠隔施主定例の価値」「実際にBIMで積算ができる範囲」「遠隔臨場に最適なツール」などについて、アンドパッドの執行役員 ・新規事業開発室室長の今井亮介さんが説明する。 申し込みはこちらから
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