アキュラホーム(東京都新宿区)住生活研究所は、2009年~2021年に同社で建築した住宅から100棟/年を抽出し、約10年間の間取りの傾向を調査した。
その結果、2009年と比較し、2021年はシューズクローゼットの設置件数が43件増加しており、2倍超の設置件数となった。設置する場合における平均面積も23%増加していることからニーズの高まりが伺える。他に洗面所は30%、リビングは7%面積が増加した。リビングは面積に大きな変化はないが、吹き抜けを設置する住宅が10件から20件に増加している。
一方、和室・タタミコーナーの設置件数は、2009年の61件から、2021年には41件と20件減少。設置する場合における平均面積も、6.5帖から4.2帖と36%減少した。バルコニーについても設置件数、面積ともに減少。設置件数が増加している室は面積も増加しており、設置件数が減少している室は面積も減少している傾向がみられた。
コロナ禍で人気だった「玄関入ってすぐ洗面スペース」の間取りは、2020年に一時的に増加したが、翌年からは減少する傾向が見られた。他方で、玄関から他の居室を通ることなく、直接洗面所に行くことができる動線の採用が、2020年と比較して7%増加した。2つの洗面台を設置するよりも、間取りの工夫によってコロナ禍に対応する住宅が増加している。
調査対象は、同社購買層のボリュームゾーンである延床面積30坪~40坪の住宅に限定。
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