資源エネルギー庁で省エネ基準の審議等を行っている総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会の「省エネルギー小委員会「エアコンディショナー及び電気温水機器判断基準ワーキンググループ」(座長=飛原英治・大学改革支援・学位授与機構特任教授)は2月8日、家庭用エアコンディショナーの新たな省エネ基準に関する報告書を取りまとめた。家庭用エアコンの区分設定等を見直しなどを図り、次期省エネ基準は現行基準と比較して、最大34.7%(壁掛形4.0kW)の改善を見込む。
現行の家庭用エアコンの省エネ基準は、目標年度が2010~2012年度で、既にすべての事業者が基準を達成している。現行基準の設定後、使用実態に即した新たな測定方法(JIS C 9612:2013 )が策定されていることも踏まえ、2019年12月から同ワーキンググループで次期省エネ基準を検討していた。
次期省エネ基準の対象は現行基準と同様、家庭用エアコンのうち、壁掛形、壁掛形以外(天井埋込カセット形、壁埋込形、床置形等)、マルチタイプ。目標年度は壁掛形が2027年度、壁掛形以外とマルチタイプは2029年度とした。
区分は現行基準から「寸法区分(寸法規定/寸法フリー)の撤廃」「仕様区分(一般地/寒冷地)の追加」の2点の見直しを実施。10区分を設定した。例えば壁掛形で、2.8kw以下・一般地(区分Ⅰ)の目標基準値はE=6.6、寒冷地(区分Ⅱ)はE=6.2。壁掛形2.2kwの現行基準は5.8で、次期基準により改善率は13.8%。壁掛形4.0kwの現行基準は4.9で、改善率は34.7%などとなっている。
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