建設用3Dプリンタを開発するPolyuse(ポリウス、東京都港区)は2月15日、国内初の建築確認申請取得建築物の3Dプリンタ施工を実施したと発表した。
今回施行した建築物は、MAT一級建築士事務所(群馬県吾妻町)が設計した群馬県渋川市内の物件。建築確認申請が不要な10m2以下のコンテナやユニットハウス、タイニーハウスといった領域ではなく、人間の暮らしに必要なサニタリーやインテリアを置く面積を確保した、17m2超の広さを実現したことから、同市に建築確認申請し、1月24日付で確認済書を取得した。
横幅約6m、奥行き約3〜4m、高さ約3mの平屋建て、建設用3Dプリンタが得意とするR形状を含む、12個の建築部材を、事前に工場製造して運搬、組み立て施工する方式。各部材ともにモルタル素材を充填して造形することで、密な状態を生み出し十分な強度を担保した。Polyuse社によると既に強度試験等は複数回実施しており、「従来のコンクリート壁時に適応される基準強度以上の強度を発現することを確認」しているという。
全部材の製造に約10日間必要だが、造形期間中に基礎打ちを実行。現地組み立ては2日間で完了し、屋根等の組み付け、内装の仕上げなどを実施し、同様の建屋を建造するのに従来2カ月強かかるところを約1カ月で施工できるなどとしている。
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