室内と庭をつなぐ手法としてデッキやバルコニーは有効だ。これらを建物の一部に取り込むことで、内外の関係はより密接になる。実作のほか多数の間取り指導の実績をもつアトリエオーブの西本哲也さんにデッキやバルコニーのプランニング手法を聞いた。
きっかけは資金計画ソフトの自社開発
デッキを設ける場合、建物の一部に組み込むと納まりがよく、適度に壁に囲まれて安心感と開放感の双方が得られる。外部からの視線も制御しやすい。なおデッキをくつろぎのスペースとする場合、最低でも4畳半(2.7×3.6m)程度は必要だ。
プランは大きく以下の2つが考えられる。①コーナーにデッキ(2方に壁/袖壁を付けて3方が壁)、②コの字型プランの中央にデッキ。以下にプランの考え方を例示する。
吹き抜けか屋根をかけるか
いずれの場合も安心感と解放感はトレードオフなので両者のバランスが重要だ。そのための重要な要素がデッキ上部の扱いだ。吹き抜けと屋根やバルコニーが上部にある場合では開放感が異なる。当然、吹き抜けのほうが開放感は高いが、建て主がバルコニーを望む場合はそちらが優先される。
吹き抜けの上まで屋根がかかることもある。この場合、閉塞感はない。むしろ雨がある程度防げ、囲われることで安心感が増す。さらに屋根の一部をトップライトにすると、雨を適度に防ぎつつ光まで取り入れることができ、開放感と安心感の双方が増す・・・・
【残り1969文字、写真11枚、図・表10点ほか】
続きは、『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン/工務店がつくる心地いい庭 遊べる庭』(2020年10月30日発行)P60〜に掲載しています。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。