京都市内の市街地に対応した狭小住宅を得意とするgarDEN(ガーデン/京都市、田中健治社長)は新たに、内装を仕上げずに販売する「未完成住宅」への取り組みを開始した。昨年、すでに1棟目を引き渡し済みで、現在は2棟目を販売中だ。間取りや仕上げの自由度を残しつつ設計スタッフの手間を減らし、地価の高い京都で良質な住宅を、手ごろな価格で供給することにトライする。
同社が未完成住宅に取り組む背景には、住宅取得費用の上昇がある。同社の平均単価は、注文住宅で3000万円前後だが、地価の上昇が生活者の足かせになっている。
京都市内の地価は坪100万円を超え、市街地の狭小地でも2000~3000万円の土地がほとんど。普通の人でも住宅を取得しようとしたら、総額で6000万円を超えることもあり、こうした状況に対して同社専務の竹園節子さんは「これでは、経済的に豊かな人しか良質な住宅を手に入れられない」と話す。
同社でも、予算が折り合わず成約に至らないケースが増えている。失注を減らし、顧客層を拡大するためにも、コストダウンは大きな課題となっていた。
こだわり強い顧客も捉える
「未完成住宅」は9(ナイン/大阪市)が展開する、「完成度90%で販売する」プロジェクトだ。リノベーション協議会関西支部で交流があったことから、同社も参加することになった。
気密シートが張られた状態で販売。内装の仕上げは「注文住宅のように凝るのも、安く仕上げるのもよし。DIYでお客様が仕上げるのもあり」と、かなりの自由度だ。販売の窓口は、注文住宅とは別で・・・
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