自分の存在意義とは何か―。混沌としている時代にこそ、重要な問いだ。コロナ禍にあって、多くの人が自社の事業の本質、あり方を考えるようになった。見方を変えれば、良い傾向とも言える。実際に「パーパス」という言葉が界隈では流行語となっているが、表面的なことだけを理解していても、ただの“お飾り”にしかならない。私の解釈を述べる。
パーパスとは、企業や組織、そして個人が何のために存在するのかという「存在意義」を意味する。ビジネスに置き換えると「なぜ、この事業をやっているのか?」という「なぜ」という問いにある。
経営者である以上、このなぜには答えを出さなければいけない。厳しい言い方になるが、この答えを出せなければ、経営者としての自分のあり方を見直した方が良いとすら思う。
なぜ―という自問自答は、社員だけでなく、協力業者、そして顧客とも共有する必要がある。会社は、この存在意義という旗を共有し、共感しあった人々が集まる場だからである。そこに“絶対”の答えはない。同じ目的、方向さえ合っていれば、みんな違ってみんないい。だからこそ、自問自答をすることが大事ではないだろうか。
「お前は何がしたいんだ?」
そもそも自問自答とは、自らを問い、答えを出すという事だ。私自身は常に自問自答する。特に、不安や恐怖、迷いを感じた際には、自分を問う。「お前は何がしたいんだ?」と。これが習慣化されてくると、迷いは消える。不安や恐怖はなくなり、自分に素直になれる。そして自分にとって正しい意思決定ができるようになる。そのベースとなるのが、存在意義=志=パーパスである。
特に若手経営者は・・・
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