ウッドショックの余波が止まらない。全米住宅建設業協会(National Association of Home Builders)が、このほど発表した2021年第4四半期の「住宅動向レポート」で、アメリカで「積極的に住宅を購入しようとしている見込み客の割合」と「新築住宅を求める見込み客の割合」が、共に低下したというデータが示された。
「積極的に住宅を購入しようとしている見込み客の割合」は、2019年の第4四半期から上昇を続けていたが、2021年第2四半期の61%をピークとして、57%(2021年第3四半期)、52%(2021年第4四半期)と連続で低下した。
2021年の第3四半期から第4四半期にかけては、アメリカ全地域(北東部・中西部・南部・西部)で「積極的に住宅を購入しようとしている見込み客の割合」が低下しており、特に米南部では9%(第3四半期51%、第4四半期42%)の大幅な低下が見られた。
上昇する住宅コストの影響は、新築住宅の需要にも表れている。2018年第1四半期にはわずか15%だった「新築住宅を求める見込み客の割合」は、2020年第4四半期に42%まで達したが、住宅価格の高騰を受けて下落に転換。2021年第4四半期の割合は25%となり、前年比でマイナス17%の大幅な低下となった。
「積極的に住宅を購入しようとしている見込み客の割合」と同様に、2021年の第3四半期から第4四半期にかけて、アメリカ全地域で「新築住宅を求める見込み客の割合」が低下している。北東部は34%から28%、中西部は21%から16%、南部は31%から21%、西部は39%から32%と、いずれの地域でも5%〜10%の大幅な低下が見られる。
【こちらの記事もおすすめです】
・〈米国〉2021年は住宅の適正費用負担への認識が「悪化」
・米国、金融引き締めへ転換、住宅ローン金利上昇の見通し
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。