国土交通省は2月4日、登録住宅性能評価機関のハウスジーメン(東京都港区、羽生五泰社長)に対し、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく改善命令を行ったと発表した。同社が建築物1件について誤った方法で住宅性能評価を行い、過大な耐震等級が記載された設計住宅性能評価書と建設住宅性能評価書を交付したため。同社に対して、2月18日までに業務改善計画書を提出することと、今後、各月の業務の実施状況を報告することを命じた。
同社によると、違反があったのは木造 3階建て1棟10戸の物件。耐震等級(構造躯体の倒壊等防止、構造躯体の損傷防止)の、保有水平耐力計算等による場合の等級3の評価において、構造計算のルートを誤認して評価。耐震等級に応じて1.5倍割増するべき地震力が、1.0倍であるにも関わらず耐震等級 3であると誤って評価を行っていた。
なお、同様の構造計算ルートで耐震等級2以上の評価を行った24棟に関しては、調査の結果、適正に評価していることを確認したという。同社は、「今回の行政処分を厳粛に受け止め、今後さらに法令遵守と内部管理を徹底し、信頼の回復に努めて参る所存」としている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。