新建ハウジングが運営する工務店向けオンライスクールサイト「チカラボ」から、工務店の経営者や実務者に役立つ記事をお届けします。
今回は、辻󠄀裕介さんの「これからの10年の基盤となる「自社スタイル確立」のすすめ」ルームからの記事です。
名古屋市の工務店で20数年間、主に注文住宅事業に幅広く関わり、数多くの住宅建築を手掛ける。その後、パッシブソーラーシステムを供給する本部へ移籍し、同時期にパッシブデザイン協議会およびForward to 1985 energy life の立ち上げ・運営に携わる。現在は今までのキャリアを活かし、地域工務店を中心とした住宅事業全般のコンサルティングを行っている。Forward to 1985 energy life 副代表理事。
「つくるプロセス=生産工程」の具体
~「設計 ①」~
こんにちは。
ひと・住まい研究所の辻󠄀です。
前回から久しぶりの投稿となりますが、連載11回目の今回は、住まいの具体を企画・計画する「設計工程」についてまとめてみたいと思います。
前回同様、下に「つくるプロセス」の全体フローの事例を再掲します。
「設計工程」を、上記のフロー例では3つの小工程に分けています(4~6)。それぞれの小工程への注力する度合いなどの違いはあっても、ほとんどの会社がこのような流れで進めていると思います。
今回も前回と同じく小工程ごとに、その具体的な中身やポイントなどを中心に解説していきますので、一例として参考にしてください。
なお、過去の記事のリンク先も掲載しておきますので、ぜひお読みください。
・連載①「コロナ禍の今だからこそ、工務店としての軸をつくる|
・連載②コロナ禍の今だからこそ、工務店としての軸をつくる②|
・連載③工務店における「つくるプロセス=生産工程」のあり方|
・連載④「つくるプロセス」は、顧客に選ばれるための重要なコンテンツとなる|
・連載⑤自社スタイルの核となる「つくるプロセス」を確立する手順①
・連載⑥自社スタイルの核となる「つくるプロセス」を確立する手順②|
・連載⑦自社スタイルの核となる「つくるプロセス」を確立する手順③|
・連載⑧「つくるプロセス」を深める2つの存在|
・連載⑨「つくるプロセス=生産工程」の具体 ~「1.集客」~
・連載⑩「つくるプロセス=生産工程」の具体 「2.初回接客~」
4.家づくり前準備
これから始まる家づくりについて事前説明を行う「スタートの同意を確認する工程」という位置付けです。住まいの具体的な企画・計画作業(設計)に移る前に、自社の家づくりの「実際」を改めてじっくりと認識してもらい、後々思い違いなどが生じないようにしておくことが主な目的となります。
一見手間のかかる工程かもしれませんが、こうした双方の認識を共有する作業は、特にオーダーメイド商品においては大切なことであり、その後の「顧客満足度」に少なからず影響を与えることになります。また顧客にとってスタートへの意識が高まるので、なんとなくプラン作成などが始まってしまうよりも本気度が増しますし、工務店においては、ある意味、顧客選別の意味合いもあります。
この工程を設計の工程と捉えるか、営業工程の延長と捉えるかは意見が分かれるところだと思いますが、設計の工程とした方が「モノづくり」との関連性をより意識して向かうことになると思うので、私は適切だと思っています。
次にいくつかの作業項目ごとに分けて、ポイントなどをまとめてみます…
▼辻󠄀裕介さんの他の記事はこちらのルームから▼
「これからの10年の基盤となる「自社スタイル確立」のすすめ」
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