セメダイン(東京都品川区)は2月4日、建築構造接合に適用可能な構造用接着シート「ATLAS」を開発したと発表した。
梁や鉄骨柱などの取り合い部分をボルト・ビスで接合する際、あらかじめ同製品を挟み込むことで、面接合による大幅な耐力向上を実現。新たに開発した構造用接着剤を特殊樹脂シートに含浸させ、2成分を1つのパックに収納することで、より使いやすくした。これにより、接着剤の計量が不要となるほか、手を汚すことなくパックのまま混合することができる。混合状態は透明フィルムの上から簡単に確認できるため、混合不良等の心配も不要。特殊樹脂シートには、柔軟で復元性の高い特殊スポンジを採用し、複雑な形状の金物や建材の不陸にも対応可能とした。
同製品は、清水建設(東京都中央区)と共同で工法を開発。2021年9月に同社技術研究所本館の天井改修工事の一部に採用され、同社による従来工法と比較して、投入人工約50%の削減効果が確認できたという。
同製品は、天井改修工事や耐震補強工事など、事務所を稼働しながらの工事に加え、複雑な形状の金物取付、新築大型設備固定など幅広い場面での適用が期待できるとしている。
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