NPO法人・伝統木構造の会は、奈良今井宿(奈良県橿原市今井町)に現存する木造町家を事例に、実務で使える伝統木造の構造計算法を学ぶ講習会を東京都内で7月29日から12月22日まで6回シリーズで開催する。講師は同会長・増田一眞氏が務める。
事例として取り上げるのは、奈良県橿原市今井に現存する「高木家住宅」。180年程前、江戸末期の建築と推定される2階建ての町家で、国の重要文化財に指定されている。
講座では、力の釣合いなど構造計算の基本事項や、基準法に合致した建築物と伝統木造建築物の工法の違いについて学習。次いで「許容応力度等計算」による解析手順を複数回にわたり具体的に学習する。
さらに地震や台風による「水平短期荷重」だけでなく、建物自重による「鉛直長期荷重」に対する部材寸法の求め方にも言及。板倉壁や筋交いといった耐力要素の軸組への組み込み方や、金物に頼らずに成り立つ軸組みの組み方など、丈夫で長持ちし美しい伝統木構造を多面的な角度から掘り下げる。
会場は工学院大学新宿校舎(新宿区西新宿)。募集人数は40人程度。受講費は会員1万5000円、一般2万1000円、学生1万2000円。講習の詳しい日時や内容、参加申し込みは同会まで。電話:03-3370-8528。電子メール:[email protected]
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