イノアックコーポレーション(名古屋市)の研究機関、イノアック技術研究所(ITC、神奈川県秦野市)はこのほど、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研、東京都千代田区)と共同で、高い柔軟性と加工性を持つ高性能断熱材「フレキシブルエアロゲル」を開発した。今後、量産に向けて整備を進め、早期の一般販売を目指す。
「高性能断熱材の普及には断熱性能の向上に加え、加工性も必要」として、両者は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO、神奈川県川崎市)が主導するプログラムのもと、微細な気泡構造を有するポリプロピレン発泡体と、断熱性に優れるシリカエアロゲルを複合化した断熱性と柔軟性を両立する高断熱材シートの開発に成功。発泡体の内部気泡にエアロゲルを均一に高充填できる製造プロセスを確立した。実証生産を行い長尺サンプルの提供が可能となったことで、今後は一般販売に向けて、量産体制の整備と製造プロセスの合理化を進める。
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