住宅業界、そして工務店の経営に大きなインパクトを与えている「YouTube」「コロナショック」「ウッドショック」「脱炭素」。この4つを「住宅業界4大ショック」と位置付け、 その現状と今後、 住宅業界への影響、そして工務店の対応策について、おさえておくべきポイントを4回に分けて解説する。今回は「YouTube」について。
新建ハウジングでは早くからYouTubeの可能性に注目、工務店の活用を提案してきたが、コロナショック以降急速に普及しつつある。ここではその影響と工務店の活用術を整理する。
〈掲載情報は取材時のものです〉
YouTubeの現在地
コロナ禍で在宅時間が延び、You Tubeの視聴時間が増えた。NTTドコモモバイル社会研究所の調査では、YouTubeの認知率は96.9%、利用率は65.8%、住宅一次取得層の20-40代では7-8割が利用している。
視聴の基本は、「このジャンルのことならこのチャンネル」というお気に入りチャンネルを見る、知りたいことを検索する、表示される関連動画を見る、の3つで、これらの対象に入れば動画のアクセス数は伸びる。
また、コメント機能による双方向性、早回しで見れるタイパ(時間効率)の高さ、広告視聴や投げ銭(スーパーチャット)、PR案件、物販などで個人・企業が収益化できる点などが特徴で、これらも活用したい。
企業のYouTubeチャンネルも急増。CMをアップするだけのライトなチャンネルから、自社の事業に関係するお役立ち情報を発信するコンテンツマーケティング的なチャンネル、エンタメ性の高いいわゆるYouTuber的なチャンネルなど、活用方法は多様化している。
YouTubeの住宅業界への影響
住宅業界では数年前からYouTubeの活用が始まり、チャンネル登録者が万を超える住宅系YouTuberが登場。コロナ禍で非接触化を強いられ集客・ブランディングが模索されるなか、業界インフルエンサーや工務店のあいだで活用が加速した。
なかでも消費者の関心が低かった住宅性能について発信するインフルエンサー・工務店が増えた結果、消費者の性能に対する関心が高まり、高性能住宅に取り組む工務店の引き合いが増え、追い風と・・・・【残り2100文字】
この記事は、『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン2021年7月号 工務店のためのアフターコロナ読本』(2021年6月30日発行)P.10~に掲載しています。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。