戸建てリノベで建物性能を新築並みに高める際に欠かせないのが断熱改修。スケルトン化する本格的な手法と部分的な解体によるコストを抑えた手法について佐藤工務店代表の佐藤喜夫氏に聞いた。
全面リノベ①
内外壁と屋根葺き材を撤去
◉ 全面リノベの場合、内外壁を撤去(写真1)し、屋根も屋根葺き材を下ろして垂木も交換(写真2)する。躯体は軸組だけになる
◉築30年を超えると屋根葺き材は健全でもルーフィングは傷んでいる。耐久性を高めるためにも必要な改修
➡ 特に既存の屋根が瓦葺きの場合、屋根を下ろして金属系の屋根材に葺き替えることで、性も高まる
◉ 屋根の葺き替えは解体・処分費を含むと300万円以上掛かるのが難点。アスベストを含むスレート屋根だとさらに嵩む
全面リノベ②
断熱改修の施工内容
◉躯体を軸組だけにした上で建物下部は基礎内断熱、壁と屋根は外張り断熱。断熱材はすべてネオマフォームで基礎内断熱は基礎立ち上がりと折返し1mの範囲に45mm厚、外壁45mm厚、屋根45mm厚×2層を施工
◉全面リノベで外張り断熱にすると断熱気密の連続性が確保でき、新築同等の性能が可能 。樹脂サッシ+Low-Eトリプルガラスを用いればUA値0.4前後、C値も0.2まで高められる
◉同社の場合、新築のC値は0.1程度。全面リノベの場合は・・・・・
この記事は、『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン2021年12月号工務店の経営を支える設計力』(2021年11月30日発行)P.128〜に掲載しています。
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