この指とまれ戦略で
さて、納得の素ラーメンで勝負していきたいのならば、どういう戦略をとるべきでしょうか。主体が中小零細規模であることを前提とするならば、私のイチオシは「この指止まれ」戦略です。
なぜならば、そうした方がものづくりをするならば必ず考えなければならないこと「ロス率をいかに下げるか」、において有利に立てるからです。
お客様の要望にすべて応えられるように、と小さなお店がいろいろなメニューを作ってしまったら、下手をすると売れなかったものは廃棄処分しなければならない。それでは効率が悪くてお店が、続かない。
だから小さな店が経済的合理性に基づいて、ちゃんと稼いでいこうと思ったら、扱う商品は絞らないといけない。
いろんなお客様が来るから、すべてに応えられるように、と何でも揃えておこうとすると、逆に全てが中途半端になってしまう。食べ物であれば生では保たないから冷凍したりしないといけない。そりや、旨くないでしょう。
工務店も一緒で、あれもこれもと言っていたら、エキスパートになれないのです。
ですから、自分の得意分野に絞り込む、それを分かってくれるお客様に買ってもらうことに専念する。その方が、小さい規模の企業であれば絶対有利です。
それを私は「この指止まれ」戦略と言っています。
スマートに表現するなら「自社の経営資源を見直して、事業の選択と集中を行う」ということになるのでしょうが、それだけではなくて、そうして自分が選んだものについて「この指止まれ」って、声に出すこと=お客様に伝えていくことも大事なことです。
ですから、それも含めての「この指止まれ」戦略なのです。子どもの頃も、そうだったでしょう?新しい遊び相手を見つけようと思ったら、面白そうなネタを見つけて、自分から声をかけていかないと。
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