日産、従業員に実質再生可能エネ100%電力を販売開始

日産自動車（横浜市）はこのほど、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みの一環として、実質再生可能エネルギー100％電力を、従業員に向けて販売開始すると発表した。

まず、関東圏に居住する従業員向けに、2022年度初頭から実質再生可能エネルギー100％電力を提供。あわせて、EVを活用した実証実験の結果などを踏まえ、「日産リーフ」「日産アリア」などEVをはじめとする日産車の顧客に、EV活用の魅力的な電力プランを提供するため、最適なビジネスパートナーの選定などの検討を開始する。

同社は、EVユーザーの自宅充電を推奨するため、2019年から一部の日産販売会社にて電力の代理店販売を行っているほか、将来のEVを軸としたエネルギーマネジメントの活用を鑑み、電力会社などとEV活用実証実験を実施している。今回、EVの生産・販売だけに留まらず、ライフサイクルでの脱炭素化に向けた取り組みを開始。大容量バッテリーの蓄電能力を生かした再生可能エネルギー電力活用のビジネスモデル構築など、包括的な活動を通して、カーボンニュートラルの実現を目指す。

同社は、2050年度までに製品のライフサイクル全体でカーボンニュートラルを実現する目標を掲げ、開発・生産・販売などあらゆる方面でゼロ・エミッションに取り組んでいる。11月29日には、環境問題や社会課題、変化する顧客ニーズに対応し、「よりクリーンで安全、インクルーシブな、誰もが共生できる社会の実現」と、真に持続可能な企業となることを目指す長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」を発表。電動化を戦略の柱とし、「今後10年間で数多くのワクワクする電動車とイノベーションを提供し、グローバルに事業を拡大していく」という。