インスペクションを専門とする一級建築士事務所、南勝(大阪市)はこのほど、自身または家族が建てた築1年以上10年以内の戸建て注文住宅に居住中の男女297人を対象に「後悔した間取り」を調査し、その結果を発表した。
まず、自宅の間取りについて「後悔した・失敗した」と思ったことはあるか聞いたところ、56.6%の人が「ある」と回答した。
後悔している間取りを具体的に聞いたところ、最も回答が多かったのは「窓の位置」(26.8%)だった。次いで「狭いバルコニー」(17.3%)、「ウォークインクローゼット」(14.9%)、「リビング階段」(14.3%)、「ウォークスルー型シューズクローク」(12.5%)となった。
同社では、窓の位置について、その問題で多いのは、隣の家や近くの道路からリビングが丸見えになることと指摘。隣人や道路からの視線が気になってしまい、四六時中カーテンを閉めっぱなしにしているという人が結構いるとして、窓の位置を決める場合は、必ず近所の家の窓や周りからの視線を確認して、その視線から窓の位置をずらして配置するようにとアドバイスしている。
また、バルコニーやウォークインクローゼットについては、本当に必要かどうか検討して欲しいとしている。共働きが増え、部屋干しニーズの高まりやランドリールームの設置で、特に狭いバルコニーの場合はほとんど使っていないという人も多い。ウォークインクローゼットは、広さによってはデッドスペースができてしまい有効に使えないことがあるため、単なるクローゼットではダメなのか、などそれぞれの必要性をしっかり検討すべきとしている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。