YKK AP(東京都千代田区)は12月17日、「YKK AP埼玉工場」拡張のための工場用地取得と新工場建築計画を発表した。首都圏を始めとする東日本エリアへの競争力を高めるビル事業の基幹工場として、供給体制を再編する。着工は2022年8月、工場稼働は2023年9月予定。投資金額は土地取得費用も含め約45億円。
YKK AP埼玉工場はビル用アルミ建材商品の製造拠点となっている。今回、隣接する埼玉県美里町に工場用地4万2686m2取得し、工場を増強。新工場ではモノづくり改革を進め、機械製造部門の合理化設備による集約生産、自動化工程の拡大、データ連動したラインづくりによって、製造コストを従来の25%削減できるとする。また、ユニットロード化やモーダルシフトによるロジスティクス改革で配送効率を14%向上し、発注からの納品までのリードタイムを約6日短縮する。
建物は「働きがいのある工場」をコンセプトに、高断熱外皮や断熱性・換気性に優れた窓、調光照明、高効率空調を採用することで、CO2排出量を30%削減。太陽光発電と再生可能エネルギー調達によってCO2排出実質ゼロを実現するほか、雨水を利用するなど地球環境や働く人にやさしい工場を目指す。また、新たに取得する用地の一部に休憩所などを設け、近隣住民の憩いの場として開放する予定。
同社は2021年度の重点施策に「ビル事業の首都圏強化とモノづくり改革」を掲げており、今回の工場拡張はその一環。
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