今回は埼玉県ふじみ野市にある神木工務店の取り組みを紹介する。本社から車で30分以内のあらゆる小工事に対応しつつ高性能住宅も建てる技術力をもつ、古くて新しいタイプの地域密着型工務店だ。
神木工務店代表の神木宏晃さんは同社の2代目。創業者は大工であった神木さんの父親。
神木さんは子どものころ家業に関心を持たず、高校の普通科を出て調理学校に進学。調理師を目指していたが、在学中に心境の変化があり、卒業後に頭を下げて家業に就いた。
大工修業の傍ら日建学院に通い、21歳のときに2級建築士の資格を取得。そして28歳のときに1級建築士の資格も取得した。
キャリアの構築は順調だったが、経営は不安定だった。当時は父親が平面図や立面図を起こし、建材屋がそれをもとに仕様を決めて拾っていた。父親は現場に掛かり切りなので仕様決めや積算の時間が取れない。それがこの仕組みに至った理由だ。とはいえ、建材屋の都合が優先される家づくりでは定期的な受注は難しい。次第に下請け仕事の比率が増えていった。・・・
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