住友不動産(東京都新宿区)はこのほど、同社が「新築そっくりさん」ブランドで展開するリフォーム事業において、新築住宅の省エネ基準と同等の断熱性能が確保できる「高断熱リフォームプラン」の受注を開始した。
「新築そっくりさん」は、古い住宅を一棟まるごと再生するリフォーム事業で、これまでも断熱性能を向上させる省エネ改修を行ってきた。今回、新たに提供する同プランでは、床、壁、天井の6面に断熱工事(2016年省エネ基準の断熱材)を施し、サッシ交換や内窓を設置するほか、室内の涼しさや暖かさを再利用(熱回収)しながら24時間換気する「ダクトレス全熱交換型換気システム」を採用することで、夏期・冬期の冷暖房負荷を低減。断熱性能が低い既存住宅に対しても、新築住宅の省エネ基準に適合した高断熱リフォームプランを提案可能とした。家1棟まるごとから部屋単位まで施工可能で、必要な箇所のみ断熱性能を高めることができる。モデルケースの試算では、冷暖房エネルギーは1980年基準より約3割減。価格は1992年基準と比較して数十万円程度のプラスとなる見込み(面積・建物条件により異なる)。
「新築そっくりさん」は、同社の独自開発システムによる完全定価制で、工事着手後の追加支払いが不要。相談から施工管理まで一人のセールスエンジニアが担当するため、顧客の要望に基づいた住まいづくりを進めることができる。築年数に応じて最適な「耐震+制震補強」プランを提案するほか、専属の施工統括者と詳細な施工マニュアル、充実した検査体制などにより、工事品質を保っている。1996年の事業開始以来、全国46都道府県の累計受注棟数は15万棟以上。
既存住宅の断熱性向上が社会的・技術的課題となるなか、2016年基準の断熱仕様を「高断熱リフォームプラン」として提案し、日本の住宅を「省エネかつ健康で快適に暮らせる高断熱住宅」とすることで、さらなる受注拡大を図るとともに、住宅の長寿命化とストック型社会の実現に貢献するとしている。
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