不快な夏の暑さや冬の寒さを改善したいと考えている住まい手は多い。その需要にリーズナブルに対応する手法がひと部屋から短期間で環境改善ができるゾーン断熱改修だ。豊富な改修工事の経験をもつ神木工務店(埼玉県ふじみ野市)代表の神木宏晃氏に、ゾーン断熱の施工の勘どころについて聞いた。
ひと部屋断熱の基本的な手法
◉寒さや暑さの問題を抱える既存住宅は非常に多い。一方で予算や工期などの理由からスケルトンリノベによる本格的な断熱改修に至るケースは少数だ。
◉そんななか注目されるのが暑さ、寒さ対策にリーズナブルに対応するのがゾーン断熱改修。ひと部屋単位で住みながら断熱改修ができ、工期も短い。
◉ゾーン断熱改修にはさまざまなやり方がある。応用が効きやすいのは室内側から床や壁、天井をすべて解体して断熱材の施工と気流止めを行う方法だ。
◉部分的だが軸組が露出するので、柱頭柱脚金物の補強や面材耐力壁による耐震改修も同時に可能になる。
各部位の断熱施工のポイント
◉ゾーン断熱改修の要点を見ていく。床断熱は断熱厚を確保するため大引間断熱。ポリスチレンフォーム90mm厚を充填した上で厚合板を張り、施工床を確保する。
◉床と壁の取り合い部分の隙間には・・・・
この記事は、『新建ハウジング別冊・ワンテーママガジン2021年12月号 工務店の経営を支える設計力/⼾建てリノベを究める② 性能向上リノベ設計施工テクニック』(2021年11月30日発行)P.140~141に掲載しています。
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