クラッソーネ(名古屋市)はこのほど、兵庫県尼崎市と空き家の適切な管理の促進に関する連携協定を締結したと発表した。
尼崎市内の空き家の所有者などに対し、同社が運営する解体の概算参考価格を提示する「解体費用シミュレーター」を紹介することで、空き家の適正管理、利活用、解体といったさまざまな選択肢を提示。また、解体検討者へフライヤーを配布するほか、住民や事業者へ解体に関する情報を発信していく。全国的に空き家問題が社会課題となっているなか、空き家への対応を検討するきっかけを提供することで適切な管理を促し、豊かな街づくりに貢献するとしている。
解体工事の一括見積もりWebサービス「クラッソーネ」を運営する同社は、2020年9月から施主と工事会社に対し「着手金保証」「完工保証」「第三者賠償責任保険」を組み合わせた「クラッソーネ安心保証パック」の無料提供を開始。空き家解体に伴う不安を解消し、空き家問題解決への取り組みを強化している。また、国土交通省の「令和3年度住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に、「AIによる解体費用シミュレーター活用促進事業」が採択された。
尼崎市では、空家等対策の推進に関する特別措置法の施行と同時期に、尼崎市危険空家等対策に関する条例を制定。同法に規定のない応急措置や長屋住宅の空き住戸への措置にも取り組んでいる。2015年からは空き家対策にワンストップで取り組む係を設置し、空き家所有者への指導や支援、各種補助制度などで解決に取り組んでいる。
協定締結式は、12月3日に尼崎市役所にて開催。尼崎市長・稲村和美氏と、同社代表取締役CEO・川口哲平氏が、空き家の適切な管理の促進に向けた公民連携での今後の取り組みについて発表した。
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