FANTAS technology(東京都渋谷区)は、福島県昭和村(福島県大沼郡)と「空き家利活用と地方創生推進のための連携に関する協定」を12月1日に締結したと発表した。これにより、両者は相互に連携・協力し、「地域の空き家の可能性見える化プロジェクト」の実証事業を展開する。
空き家(土地・建物)の現地調査を無償で実施し、売却・賃貸化・リフォームなどの活用方法および資産価値、諸費用を算出したレポートによって空き家の資産価値を可視化。地域の不動産事業者と連携した売却のほか、空き家バンクや同社提供の空き家物件プラットフォーム「FANTAS repro」を用いた利活用をサポートする。適正価格での流通、賃貸化や観光施設への転換などを促進することで、空き家問題の解決と地方創生の実現を目指す。
少子高齢化や核家族化によって全国的に空き家等が増加し、大きな社会問題となっているなかで同社は、2015年から空き家再生事業を開始し、2021年4月からは空き家を含めた中古戸建て流通のプラットフォーム「FANTAS repro」を提供。昭和村では、2011年から空き家バンクを運営し、修繕費等の補助を独自に行って40戸以上の空き家解消につなげている。両者は、今回の協定締結により、昭和村への定住促進と地域の活性化を図るための取り組みをさらに推進するとしている。福島県の南西部に位置する昭和村は、人口約1200人。12月1日時点で約170戸の空き家が確認されている。
同社は、国土交通省の「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に、空き家の価値を算出し修繕や売却など利活用を促進する「地域の空き家の可能性見える化プロジェクト」が採択されるなど、官民連携の取り組みも強化している。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。