城東テクノ(大阪市)は12月、高い防火性能と省施工を実現した天井点検口「防火・高気密型天井点検口」(SPC-F4545-J45)を発売した。
木造防耐火の専門家である桜設計集団・安井昇氏監修のもと開発。
高い気密性能(JIS A4706 気密性等級A4相当)で空気の出入りを阻止する仕様とし、45分間の防火性能を確保した(※45分準耐火構造対応品であり、45分準耐火構造認定品ではない)。同社試験において「45分間融解・脱落せず無開口相当の性能」であることを確認している。
また、施工を簡略化。これまでは防火被覆を連続させるために、現場によっては天井点検口の上にボックス状の防火被覆を設けたりするケースもあったが、手間が増える、点検後に被覆材が元の位置に戻されるかなど課題もあった。新製品は、天井点検口単体で「無開口相当」の性能を確保するため、防火被覆を製作する手間をなくし、点検時の不安も解消した。特許出願中。
天井開口寸法457×457mm。1万8000円/台。
以下、監修した安井氏のコメント。
「木造の準耐火建築物では、せっこうボード等の防火被覆の連続性を確保することで、木造躯体が燃焼することや、隣室や隣家に延焼することを抑制しています。実建物では、コンセントやスイッチ、照明などの設備機器や天井点検口を設けますが、その際には、防火被覆の切欠き部分が弱点とならないような工夫が必要です。日本建築センター発刊の『木造建築物の防・耐火設計マニュアル』には、それらの工夫の一例とせっこうボード切欠き部の防火補強時に確保すべき目標性能が記載されています。本製品はその性能を確保した天井点検口であり、建物の維持管理と防耐火性能を両立できる製品です」。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。