建築家の隈研吾さんを会長とする「一般社団法人日本ウッドデザイン協会」(東京都港区)が11月18日、設立した。12月9日、農林中央金庫(東京都千代田区)、住友林業(東京都千代田区)、竹中工務店(大阪市)、三菱地所(東京都千代田区)、ユニバーサルデザイン総合研究所(東京都港区)の5社が発表した。5社は今年4月から設立準備を進めてきた。川上から川下まで異業種が連携することで、木材利用のさらなる促進と「木のある豊かな暮らし」の普及を図る。
同協会では、木を活用した社会課題の解決を目指す取り組みを「ウッドデザイン」と定義。それに関わるあらゆる分野において、調査、研究、開発、事業創造、普及・啓発する機関となって木材利用を促し、脱炭素化など、環境と資源に配慮した持続可能な社会の実現を目指す。
林野庁補助事業としてユニバーサルデザイン総合研究所が実施してきた「ウッドデザイン賞」は、同協会が引き継ぐ。SDGs・カーボンニュートラル・脱炭素社会の実現、グリーン成長や地域活性化など、より公共性が高く、市場の活性化も図れる活動へ進化させる。この「ウッドデザイン賞事業」の他、カーボンニュートラルに貢献する調査研究を行う「調査研究事業」、異業種・公民連携の促進や中小企業、デザイナーとの連携を行う「ビジネスマッチング事業」、各活動の地方自治体・企業への普及と関係構築のための「広報普及啓発事業」を合わせた4事業を中心に協会活動を展開する。
また協会は、業界横断型のプラットフォームとして、木を積極的に活用したいと考える企業や団体、自治体、デザイナー・クリエイターなど、協働可能な企業の募集も開始した。
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