ルームクリップ(東京都渋谷区、髙重正彦社長)は12月6日、自社のインテリア写真共有サービス「RoomClip(ルームクリップ)」のデータを分析し、その年の住まいと暮らしのトレンドを選出する「RoomClip Award 2021」を発表した。
7回目の今回は、トレンドワードをランキング形式で選定する「キーワードランキング」、その年を象徴する住まい・暮らし領域の商品を挙げる「ベストプロダクト」に加え、「RoomClipショッピング」に出品しているショップの中から成功店舗を表彰する「ベストショップ」を初めて発表した。
キーワードランキング1位は「心地よい暮らし」が輝いた。2021年は、少し手間をかけて日常を充実させる方向へ進んでいる点が特徴的とし、「心地よい暮らし」のタグがついた投稿の水準は前年から2.4倍に増加。5月に実施した投稿イベント「心地よい暮らしのための工夫」では初開催ながら1200枚超の投稿が集まった。
記者会見に出席した同社執行役員CBOの川本太郎さんは「以前からそれなりに投稿されていたものが、今年は跳ねた。その理由の1つは新型コロナウイルスによりステイホームが長期化していることがあると思う。去年は取り急ぎ、家の中の暮らしが増えたから、なんとかアクティビティをして家の中でいかに楽しく過ごすというのが見られましたけど、今年は一歩進んで心地よく暮らすという方にユーザーの気分が移って行ったと思う」と分析した。
2位は「花・植物のある暮らし」。昨年よりも倍以上投稿され、近年の傾向では、ドウダンツツジやパンパスグラス、ミモザといった、花瓶に挿すだけでお部屋の雰囲気が変わる大ぶりな枝物の投稿が増えているという。川本さんは「これも心地よい暮らしと同じ傾向なんだと思います」と投稿が増えた理由を解説した。
3位は「暮らしの快適家電」。ステイホームが長引いたこともあり、今年は便利家電の存在感がいっそう高まった1年と分析。新機能が追加されたロボット掃除機や、使い手に合わせてレシピを提案する自動調理鍋といった生活家電、プロジェクターやBluetoothスピーカーなど日常にプラスαをもたらす家電の投稿が目立った。川本さんは「家の中でコンテンツを楽しむために改めて家電を入れたというユーザーさんが増えている」と話した。
以降、4位「韓国インテリア風プチプラ雑貨」、5位「季節を楽しむ」、6位「技あり100均」、7位「”自分映え”な一人暮らし」、8位「お部屋を彩る香りアイテム」、9位「壁付けディスプレイ」、10位「庭・ベランダのリビング化」と続いた。
2021年は、昨年からのコロナの影響によるステイホーム長期化の流れを受け、より快適さにこだわった家電を購入したり、庭やベランダのアイテムをグレードアップしてより過ごしやすく「リビング化」したりするなど、住まいにこだわるユーザーを中心に「家の中でのニューノーマルの定着と発展」が大きく進んだ一年だったと総評した。
ベストプロダクトにはアラジンのグラファイト グリル&トースターやBRUNOのコンパクトホットプレートなど12品を選出。ベストショップには「マット&ラグファクトリー」「四季物ひろば」など6ショップが表彰された。
最後に川本さんは今後の流行について「私見ですがSDGsやサステナブルといったキーワードがより生活者の視点から捉え直して提案が進んでノウハウが共有されていくと思う」と予想を述べた。
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