日本ウレタン断熱協会(東京都中央区)は、吹付ウレタン断熱工事業者への原液の供給が遅れているとの情報が同協会に寄せられていることから、工事の遅延を懸念して、吹付ウレタン断熱用原液の原料不足に関する情報をホームページに掲載した。
吹付ウレタン断熱工事の繁忙期であるこの11~1月にかけて工事の遅延が予測され、後工程工事やさらには物件そのものの工期に影響することが懸念されるとして注意喚起している。
原液供給の遅れの原因として、HFO発泡剤の製造元、米・ハネウェル社が今年8月と9月に二度にわたりハリケーンの被害を受け、生産停止となっていることを挙げている。ハネウェル社は、9月2日にフォースマジュール宣言(不可抗力により契約を守れないことを宣言するとともに免責を求めること)を発表した。これによりHFO発泡剤の供給は通常の約50~60%減となっているという。
また、中国での電力不足による多くの生産設備の停止も原因としている。原液に用いる難燃剤・整泡剤の原料は中国からの輸入に大きく依存している。この難燃剤・製泡剤も入手が困難となっている。さらに、世界的な資材不足の影響を受け、原液の主原料となるイソシアネート(MDI)も品薄の状況という。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。