日本政策金融公庫総合研究所(東京都千代田区)は11月29日、中小企業景況調査(2021年11月)を公表した。中小企業の売上げDI、売上げ見通しDIともに10月からマイナス幅が縮小した。ただし、建設関連では売上げDI、売上げ見通しDIともマイナス幅が拡大している。
調査は2021年11月中旬に、三大都市圏の同公庫取引先900社(首都圏451社、中京圏143社、近畿圏306社)を対象に実施(このうち建設業は79社)。634社(70.4%)から回答を得た。
資金繰りDI(「余裕」-「窮屈」)は、1.8ポイント低下し6.6となった。金融機関貸出態度DI(「緩和」-「厳しい」)は0.8ポイント上昇し33.9となった。
売上げDI(「増加」-「減少」)は、マイナス幅が4.7ポイント縮小し▲3.0。売上げ見通しDI(「増加」-「減少」)は、マイナス幅が4.9ポイント縮小し▲2.4となった。
売り上げの動向について、最終需要分野別での建設関連の売上げDIは、マイナス幅が1.1ポイント拡大し▲4.1。今後3カ月の売り上げ見通しもマイナス幅が3.6ポイント拡大し▲0.6となった(下表)。
利益額DI(「増加」-「減少」)は、マイナス幅が3.8ポイント縮小し▲5.2となった。最終需要分野別の建設関連の利益額DIは、マイナス幅が5.2ポイント縮小し▲3.7となった(下表)。
そのほか、黒字企業割合-赤字企業割合は、5.3ポイント低下し15.7。販売価格DI(「上昇」-「低下」)は4.5ポイント上昇し17.0。仕入価格DI(「上昇」-「低下」)は8.1ポイント上昇し57.8。従業員判断DI(「不足」-「過剰」)は5.5ポイント上昇し5.6。生産設備判断DI(「不足」-「過剰」)はマイナス幅が1.3ポイント拡大し▲5.7となった。
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