電気通信工事業の主任技術者の要件追加　建設業施行規則改正

国土交通省はこのほど、建設業法施行規則の一部を改正する省令案を公表した。改正内容は、①電気通信工事業の主任技術者の要件を満たすものの追加と、②経営事項審査の再審査の申立て期間の延長――の2点。12月中旬の公布と同日施行を予定している。

まず①は、電気通信工事業における主任技術者の要件を満たす者に、「工事担任者資格者証の交付を受けた者（第一級アナログ通信及び第一級デジタル通信の資格者証の交付を受けた者、または総合通信の資格者証の交付を受けた者）で、交付後3年以上実務の経験を有する者」を追加する。2021年4月1日以降に工事担任者試験に合格した者、養成課程を修了した者、総務大臣の認定を受けた者に限って適用する。

今回の改正は、2021年4月1日から電気通信事業法に基づく工事担任者となるための試験と養成課程において、工事の施工管理に関する内容の充実が行われたことを踏まえた措置。

一方②は、2021年6月16日以降に経営規模等評価の申請をした建設業者のうち、レベル判定システム運用停止の影響を受けた者について、経営規模等評価の再審査の申立て期間を、同省令の公布日の120日後まで延長する。建設技能者の「レベル判定システム」の運用が6月16日から停止し、各能力評価実施団体による能力評価関係事務が再開された8月31日まで、当該建設技能者は自身が受けた能力評価の結果を証明することができない状況となっていたことへの対応措置。現行では「30日以内」とされている再審査の申立ての期間を特例的に延長する。