コロナ禍で社会のリモート化が前倒しされ、それに伴い、高度にDX化された「未来型工務店」の出現が現実味を帯びてきた。
ミライセッションでは、家づくりと経営の核である「現場」の未来について、ecomo(エコモ、神奈川県藤沢市)・log build(ログビルド、同)社長の中堀健一さん、住宅産業塾・事務局長の佐野郁夫さん、アンドパッド(東京都千代田区)社長の稲田武夫さんが議論した。
プロセス開示が施主の満足度高める
――ログビルドが現場管理ロボットやVRシステム「ログウォーク」で進めるDX化は、これから家づくりにも求められる、製造過程を“物語”として価値化するプロセスエコノミーに有効か。
中堀 練馬に住む施主が、ログウォークによって、遠隔地の伊豆の建築現場の状態をスマホのアプリを開くだけで360度、見渡すことができる。施主の満足度は高く、先日は直接「社長さん、ありがとうございます」という言葉をもらった。(デジタルが可能にした)プロセス開示により、施主との関係性が大きく変わっていく。
こうした取り組みは、訴訟社会のアメリカでは、情報を開示しながら記録を残していく意識が強いため建築現場に浸透している。日本でも民法改正の影響で、これをやらざるを得ない状況になってくる。
DXで監督の働き方が変わる
――DX化は現場にどのような影響を及ぼすのか。
佐野 われわれが掲げる「現場きれい」の本質は、施主や見込み客から信頼されるようになろうということ。その伝え方として、アンドパッドやログビルドが提供するような優れた(デジタルの)システムがあると、真面目に当たり前のことを当たり前にやっている工務店が・・・
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