ボリス・ジョンソン首相は11月22日、英国産業連盟(Confederation of British Industry, CBI)の年次カンファレンスにおける演説で、新たに建設される住宅と非住宅に、電気自動車(Electric Vehicle, EV)の充電スタンドの設置を義務化すると発表した。新築の住宅及び非住宅のほか、大規模な改築を行う際にも、改築後に駐車スペースを10台分以上保有する場合は、設置義務の対象となる。規制は来年にも施行する予定だ。
この規制により英人口の80%以上を占めるイングランドでは、毎年最大14万5000か所のEV充電スタンドが追加で設置される見込み。英政府はプレスリリースで、EV充電に関する建築規制を世界に先駆けて行うことで、英国内における「緑の雇用(green job)」を創出する狙いがあるとした。
英政府は昨年11月に「グリーン産業革命のための10項目の計画」を発表しており、その中には2030年までに、英国におけるガソリン車及びディーゼル車の新規販売を終了することなどが含まれている。
EV充電スタンドが英国内各地に設置されれば、普及の大きなネックになっている充電の問題が解消される。脱炭素社会への後押しとなり、電気自動車への完全移行が加速する。
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