「コミュニティ大工」というのはまちづくりから発生した新しい職種。命名したのは今回紹介する加藤潤さんだ。
鹿児島県頴娃町を拠点に個人事業主としてトータルで空き家再生に関わっている加藤さんの活動を通じてコミュニティ大工の仕事を紹介する。
空き家再生プロジェクトの特徴は物件調達の難しさと低予算、そして建て主がDIYに積極的である点だ。一般的な工務店であれば仕事として成り立たないが、建て主が一定のリスクを許容することで仕事として成り立つ。
まずは加藤さんがコミュニティ大工となった経緯を見ていく。
加藤さんは商社勤務を経て、2010年に弟が立ち上げたタツノオトシゴの養殖事業に参画。鹿児島頴娃町(えいちょう、現・南九州市)に移住した。この施設の運営を通じて頴娃町の観光まちづくりに深く関わるようになる。2015年に地元のNPO法人頴娃おこそ会が空き家再生事業を開始。加藤さんはこの事業に積極的に参加した。工務店や職人と折衝しながら空き家再生を進めるうちに加藤氏はこの事業の中心となった。
もともと加藤さんは・・・
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