木材利用推進中央協議会(東京都千代田区)は、木材の利用推進・需要拡大のための活動の一環として1993年から実施している「木材利用優良施設コンクール」の今年度の受賞作品を発表した。
内閣総理大臣賞には、あわくら会館(岡山県西粟倉村)が選ばれた。使用木材の村産材率97%を実現したのに加え、健全な森林経営の推進を目指す「百年の森林構想」に基づく計画的な設計プロセスと美しいデザインが評価された。
あわくら会館は、2020年4月にオープンした生涯学習施設と図書館からなる木造2階建て(延床面積3461m2)の複合施設で、内外装の大部分に村産のスギとヒノキを使用している。設計はアルセッド建築研究所(東京都渋谷区)。木部の仕上げには、イケダコーポレーション(大阪市)の「リボス自然健康塗料」、壁面は「紙クロス壁紙オガファーザー」の上にリボス製 水性エマルション デュブロンを塗装。
「リボス自然健康塗料」は天然のアマニ油が原料で、木の呼吸を妨げない、人と環境に優しい自然塗料。イケダコーポレーションによると、公共の木造建築に、リボス自然健康塗料を採用するケースが増えているという。
木材利用優良施設コンクールは、木材の利用推進等に寄与すると認められた優良な施設を表彰するもので、今年度は13点および新設した「優秀賞50点」を選出。農林水産大臣賞には髙惣(たかそう)木工ビル(宮城県)、国土交通大臣賞にはタクマビル新館・研修センター(兵庫県)、環境大臣賞には流山市立おおぐろの森小学校(千葉県)が選ばれている。
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