市川保工務店(長野県軽井沢町、市川保雄社長)は4月13日・14日、マグ・イゾベール(東京都千代田区)とパッシブハウス・ジャパン(神奈川県鎌倉市)の協力により、長野県軽井沢町で「軽井沢パッシブハウス」の構造見学会を開催。2日間で約70人が訪れた。
独・パッシブハウス研究所から日本で6棟目となる「パッシブハウス」の認定を受ける予定の住宅。木造軸組2階、延べ約51坪で、躯体の断熱を強化し熱損失を極限に抑えている。設計はキーアーキテクツ(神奈川県鎌倉市)が行った。
基本的な断熱仕様は、壁が幅180ミリの柱間に高性能グラスウールを充てん。構造用面材を張った外側へ横桟を打ち、同100ミリを付加して計280ミリの厚さを確保している。
屋根は母屋と垂木の納め方を工夫し、同じく高性能グラスウール厚350ミリを充てん。さらに内側へ同250ミリ を付加し、計600ミリの断熱層を形成した。
足元は逆ベタ基礎を包み込みようにポリスチレンフォーム厚150㎜(立ち上がり部厚100㎜)を連続させている。
窓はU値0.88W/㎡Kの木製Low‐Eトリプルガラスサッシ、換気は熱回収率90%の1種システム。
躯体(外皮)の性能は熱損失係数0.63W/㎡K、相当隙間面積0・2㎠/㎡で、3.12kWの太陽光発電システムを搭載しエネルギー収支をプラスにすることもにらむ。
4月14日には、設計者でパッシブハウス・ジャパン代表理事の森みわさんによるセミナーも開催。
森さんは軽井沢が札幌並みの厳しい気象条件下にあること、反面、建設地はゆとりのある真南向きで冬の日射取得を最大に利用できることを説明し「地域に応じた設計検討の結果として仕様が決まっている」と話した。
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