太陽光補助も様変わり
ピーク対応として、昼間の系統電力の消費量を抑制する働きのある太陽光発電システムに対する補助金も大きく変わる。
これまで一律だった補助額が、システム価格によって2段階に。変更のポイントは、システム価格が安いほうが、補助額が高くなる点だ。
1kWあたり55万円以下のシステムへの補助額が1kW3万円なのに対し、同47・5万円以下のシステムに対しては同3・5万円を補助する。
補助金を差し引いた導入費用は単純計算で、前者が52万円、後者が44万円で8万円の差ができる。メーカーに対し価格の低下を進めさせ、普及を加速させるのが狙いだ。
モジュール変換効率の条件も引き上げ、高性能で安価な製品の開発を促す。4月下旬から募集を開始する予定だ。
自治体も節電対策加速
こうした節電対策設備に対する補助制度は国だけでなく、自治体でも新規や拡充の動きが活発になっている。
例えば、神奈川県は市町村が実施する太陽光発電補助に対する上乗せ補助の件数を、昨年度の1万2200件から今年度は2万4000件に倍増する。
東京都荒川区は住宅などに設置した民間の太陽光発電を使い、計画停電を含む災害停電時の非常用電源として近隣住民に電力を提供するしくみを構築する。「街なかメガソーラー」という考え方で、新たに太陽光発電システムを設置する場合に協力者として登録すると、通常の助成額(1kWあたり2万円)を1・5倍に増額するもの。再生可能エネルギーの導入と防災対策を同時に進めていく。
このほかにも、多くの新設、増額の動きがある。再生可能エネルギー買い取り制度とあわせ、節電対策設備への支援が一気に加速していきそうだ。
[新建ハウジング2012年4月10日号から]
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