木の家専門店 谷口工務店(滋賀県竜王町)が主催する、建築を学ぶ学生を対象とした木造住宅限定の設計コンテスト「第8回 木の家設計グランプリ」が9月25日に開催され、受賞者が決定した。
今年度の課題テーマは「コロナ時代に考える職住一体の住まい」。最優秀賞の金賞には、三浦悠介さん(神奈川大学大学院)の「ずれから生まれる協奏ライフ~モノの有人化により生活行為が職にもなるライフスタイルと住空間~」が選ばれた。敷地を公園の一角に選んだ点、音楽で癒やすというユニークな案が高く評価された。
銀賞は佐藤玄太さん(豊橋技術科学大学大学院)の「Who am I」、銅賞は野尻勇気さん(多摩美術大学大学院)の「薪を焚きオンドルと暮らす登りの家」、アンダー20賞は菅野瑞七さん(仙台高等専門学校)の「ちょうちん暮らし」が受賞した。
昨年に引き続き、参加学生と審査会場をZoomウェビナーで結ぶオンライン開催を実施。審査員7人が全国から提出された作品202組から受賞作品を選出し、上位10作品およびU20賞に選ばれた学生のプレゼンテーションが行われた。3分のプレゼン動画を流したあとの質疑応答では、審査員からの鋭い質問やアドバイスと、それに答える学生との真剣なやりとりが見られた。こうしたやりとりに加え、審査員の間で意見が割れるのも同コンテストの面白さとなっている。審査する側とされる側の真剣さと建築への熱意が、オンラインでも伝わる審査会となった。
審査員長は建築家・竹原義二氏。審査員は、松岡拓公雄氏(アーキテクトシップ)、横内敏人氏(横内敏人建築設計事務所)、伊礼智氏(伊礼智設計室)、堀部安嗣氏(堀部安嗣建築設計事務所)、荻野寿也氏(荻野寿也景観設計)、堀啓二氏(株式会社山本堀アーキテクツ)。
学生のプレゼンテーション、審査の動画はYouTubeにて視聴可能。ホームページでは、応募作品のプレゼンシート、模型写真、プレゼン動画を公開している。同コンテストは、他大学の作品やプレゼンに触れる機会がなかなか得られない建築学生に、学びの機会を提供している。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。