新建ハウジングが運営する工務店向けオンライスクールサイト「チカラボ」から、工務店の経営者や実務者に役立つ記事をお届けします。
今回は、高橋剛志さんの「建築現場の真実の瞬間」ルームからの記事です。
株式会社四方継/つむぎ建築舎(旧すみれ建築工房・神戸市)代表。大工。
自身の苦しい経験から、職人が安心して将来設計を考えられる環境こそ工務店を強くすると実感。そこで、マーケティング理論を職人に教えることで、最大の顧客接点である職人自ら営業の役目を果たしてくれる仕組みを実践し、広告・販促なしで5億円の売上を達成。社員向け勉強会からスタートした「職人起業塾」は、クチコミで広がり他社社員、 JBN京阪神など多くのネットワークを巻き込む動きとなり国交省公認教育事業に認可されている。 住宅に加え、 店舗設計も数多く手掛ける。社員20人。
サスティナブルな共感型工務店への道を5つの経営資源から考える⑤〜共感の課題〜
2015年のSDGsの国連での採択から6年が経ちました。採択に批准した国々の取り組みが徐々に加速する中、日本でも最近、漸く持続可能な循環型社会への転換が認知されるようになってきました。最近は内閣官房室主導で国交省と経産省、そして環境省を横断した環境への負荷軽減への法整備の議論がタスクフォースで活発にたたかわされるようにになり、2020年に一旦見送られた住宅の断熱性能の義務化も再度法制化に向けて議論されるようになっています。
そんな世界も日本も今までと違う価値観へのシフトが進む中、際限のない成長拡大を標榜してきた新自由主義的なヒエラルキー型、自由競争の原理を根本にしたグローバル資本主義に変わって、格差を是正し、紛争や差別、人権問題を解消する人の幸せを中心に置いた、共感型資本主義への転換が求められるようになっています。これからの世の中ではその「共感」が大きな経営資源になると考えて、工務店のサスティナブルモデルへのシフトの観点でもその実装について考えてみたいと思います。
SDGsを企業イメージを良くする金儲けのプロモーションに使われているとの批判や、CO2の削減を金で取引することについての懐疑論があることは承知していますが、150カ国以上の加盟国が批准した世界を良くしたいとの大義名分とその実践は大きな価値がありますし、次の世代に残すべき環境として叶えるべき目標だと思っています。少し長いですが世界を変える意思表示を明確に打ち出している国連の動画を是非ご覧ください。
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